ソニーセミコンダクタインタビュー2|成長に必要な経験とは?
何も動かなければ「成功の経験値」も「失敗の経験値」のどちらも手に入らないままで終わってしまいます。
第一線監督者の集い:九州の企画委員長 ソニーセミコンダクタ松本 博史さん(熊本総務部 統括部長)に日本能率協会 成富一仁がお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
成長に必要な経験とは?
--安全と生産に責任を持てる人材を育成するのか、それとも素養を持った人を探すのでしょうか?
松本
両方あると思います。
もともと素養を持っている人間は、少しのきっかけや刺激を与えることでぐっと変化してくるのだけど、素養がなくてもやる気がある人間は育てないといけないと思っています。
人を育てるには最低でも3年ぐらいはかかりますね。
これは僕の実感で、長くかかる人は6年ぐらいかかる、そうすると人生の中で何人関われるかと言ったら非常に少ない人数になっていくのですが、育てる側は早くから着手しないといけない。
そういう意識を第一線監督者ではなく、育てる側が意識を持たないとダメだと僕は思っています。
成富
--育成は意識して前倒しでやっていく必要があるということでしょうか?
松本
そうです。
まずは動いてみる事も非常に大事な事だと思います。
僕らがやっていた研修のうたい文句は「やってみてから考えろ」です。
やる前に何もノープランでやるという意味ではなく、考えてもいいアイデアが浮かばなかったらまずは、やってみることが大事だと思っています。
やってみることによってたとえ失敗しても、「失敗の経験値」を得ることができます。
何も動かなければ「成功の経験値」も「失敗の経験値」のどちらも手に入らないままで終わってしまいます。
「やってみる」には第一線監督者が勇気を持って一歩を踏み出すことと同時に、それを支える上司が必要だと思います。
人が育つのは、本人の素養と育てる側の二人三脚じゃないと上手くいかないのではないでしょうか。
成富
--ありがとうございました。
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