デンソー福島その3|自分がやらなくてはいけないという「使命感」とは?
自分がやらなくてはいけないという「使命感」とは?
斎藤
その結果、新人社員の様子は変わったでしょうか。
秋吉
多くいる新人社員の中で将来、核となってやっていけそうなメンバーが何人か見えてきました。
だから、今度はそのメンバーを「その気」から「やる気」、つまり自立するために自分で動くという気持ちにしなければなりません。
私の方で彼らの「やる気」を引き出す活動として、社内で進めているQCサークル活動を活用することにしました。
QCサークル活動は従来、大人数のメンバーでサークルを構成していましたが、それを新人がまとめるのは大変です。
そこで、サークルを細分化して新しいリーダーが活動しやすくし、その中で「やる気」を引き出していきました。
斎藤
将来、職場の核となりそうな人材をQCサークルでもリーダーに据えていたということですね。
秋吉
リーダーがやりやすい環境にするため、サークルをあえて細分化したのです。
斎藤
秋吉さんご自身がもともと、別の工場で半導体の製造に携わっていて、デンソー福島の立ち上げに際し中途入社されたわけですよね。
きめ細かなフォローが必要だと考えるようになったきっかけは、それまでの経験の中でどこにあったのでしょうか。
秋吉
前職は一般の作業者でしたから、フォローするような立場ではありませんでした。
デンソー福島に入社したとき、生産課の中で私が最も年上でした。
だから、使命感とまではいえないにしろ、自分がやらなくてはいけないという思いを強く持ちました。
西尾のマザー工場で研修を受けた際の経験がつながっているように思います。