デンソー福島その8|人づくりのために学んだことは?
人づくりのために学んだことは?
中本
秋吉さんはこれまで、人づくりに必要な学習はどうやってこられましたか。
例えば、第一線監督者を目指すうえでのリーダーシップを育むための学習などです。
秋吉
コミュニケーションづくりの本をよく読みます。
人と接し、会話する機会が多いですから、会話をつなげるのにどうすればいいか、相手の意見を引き出すのにどんなきっかけがあったらよいかなどをまとめた本です。
自分の意見をいうよりも相手の意見を聞く方に重点を置くと、コミュニケーションがより深まると思います。
そういった点を学んでいきたいと考えているのです。
中本
次代を担う第一線監督者の方たちにこういうことを教えたいという部分がありますか。
秋吉
どんなことでもまずチャレンジしようといいたいですね。
その中で小さいことでいいから達成感を味わい、その達成感を繰り返すことで本人に自信が生まれ、さらに「やる気」を出してくれるでしょう。
だから、次のリーダーにはどんどん前へ出ていろいろな意見を出せる機会を設けるように努めています。
小さな達成感でも数多く味わっていくと良いと思います。
中本
若いリーダーが達成感を味わうことで成長してほしいということですね。
秋吉
また、チームメイトを信頼し、好きになってほしいと思います。
私自身もそうなのですが、メンバーの悪いところばかりを見ていると、嫌いになるというか、信頼しなくなるでしょう。
できるだけメンバーの良いところを見つけてあげると、若手のメンバーも好きになってくれるでしょうし、リーダーもメンバーを好きになると思います。
そこから信頼関係が生まれ、より良い人間関係を築けるのではないでしょうか。
中本
業務の場だけでなく、一歩踏み込んで個人間でコミュニケーションを取り、相手のことを信頼するためのトレーニングをするわけですね。
秋吉
そうです。
私もそうですが、嫌いな上司のいうことを聞きたいと思わないでしょう。
好きだから話を聞き、信頼して行動に移すわけです。
お互いが好きになることが大事だと思います。
斎藤
つい悪い方へ目が向いてしまうのは、人間の性かもしれません。
そこを切り替えるのは非常に難しいですよね。
秋吉
そうですね。
そういうふうな教えをされ、「良いところを見つけなさい」といわれたことをふと思い出したのです。