日産自動車九州その9|次の発表者に伝えたいこととは?

畑野
山下さんから参加者の方や来年以降発表される方にメッセージをお願いします。

山下
発表をすることで、自分が思っている以上に視野が広がり、第一線監督者としてだけでなく、人間として幅が広がります。

何よりも大きいのは、客観的に自分を見ることができることでしょう。

結果論ですが思っていた以上に、発表することの反響は大きいです。

過去にQCの全国大会などで発表した経験がありますが、ここまでの反響の大きさは経験していません。

次に発表する方に伝えたいことは、企業の代表としての誇りと監督者としての意気込み、や苦悩をしっかりと伝えていただきたいと思います。
もちろん聴講だけでも、他企業様の発表には同じ監督者としての葛藤や悩みが共感でき勇気づけられます。
第一線監督者の発表大会は、日本企業の監督者が集まって想いを伝えあう大会です。職種は違えど、進むべき方向が同じ監督者としての仲間です。
ぜひ、この発表を通じて企業間の枠をこえた仲間意識を感じ、監督者生活の糧にしてほしいと思います。

私はこの発表をするに当たり、最初に「AIに負けるな」というテーマを考えていたのですが、ある上司の方から人工知能に対し敵対心をもつような印象を与えかねないという意見をもらいました。

これは人工知能やICチップを作っている企業の方たちが聴講したときに気を悪くしかねないというのです。
不快感を与える可能性があるということですね。
これまでの私の浅はかな考えでは気づくことが出来なかった視点の発想です。

そういう考え方があることにも、この発表がなければ気づかなかったでしょう。

何気なく使っている言葉が第三者的によくない印象を与えることは考えられます。

例えば、「人間関係が崩壊」という「崩壊」の言葉を使うだけで「この会社はもうだめなのではないか」と受け止められる可能性もあるのです。

だから、何気なく使っている言葉の1つひとつにみんなが気を使っていることがよく分かりました。

監督者として部下に何かを伝えるときも同じでしょう。

果たしてその表現でいいのかという点は、慎重に吟味すべきものです。

外部の人に対してもその言葉が適切かどうか、考える必要があるのです。

そういう気づきを今回の発表が私に与えてくれました。

そういった新しい気づきを得られるチャンスが、この発表を経験することの重要性のひとつだと思います。

新たな視野や立ち位置を得ることが、自己成長につながる良い機会なのです。

発表が終わったあと、他県のマツダ・ダイハツの工場で車体課に勤務される方が来られ、名刺交換とともに「非常に参考になりました」と声をかけてくれました。
また、トヨタ自動車九州の方とはこの発表を通じて、いまでも親しくさせていただいております。私にとっては他企業の方達と親しくなるのは初めての経験です。

それから聴講者の方全員から質問カードにたくさんの声をいただきました。

これが私にとって今回の一番の宝物です。

質問カードにはそれぞれの方の悩みが切々とつづられていました。
私の考えに共感されたことと、さまざまな自職場での悩みが書き込まれていました。

本当に宝物です。
質問カードをいただけたことは、発表を経験して得られた財産ですね。
それも発表者のメリットです。この経験と財産を自分の懐だけに納めず、社内の方達・後輩たちに広く伝えていきます。

畑野・八尋
本日はありがとうございました。

第14回 第一線監督者の集い 1日目 最優秀事例賞受賞者インタビュー

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