トヨタ自動車九州インタビューその3|人材育成において意識していることとは何か?
第一線監督者の集い:九州企画委員 トヨタ自動車九州株式会社の栄洋一さん(TPS推進室 グループ長)に日本能率協会 成富一仁がお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
人材育成において意識していることとは何か?
成富
会社で第一線監督者の方を育成していく必要があると思います。
実際に育成の取組みはどのようなことをされているのでしょうか?
栄
当社では職位は順番に班長、職長、工長、その上が課長になるのですが、班長、職長、工長に昇格する前に必ず集合教育を実施しています。
指導職特別、班長特別、職長特別、工長特別みたいな教育を対象者の方に受講してもらっています。
例えば班長さんだったらどちらかとういうと現場の第一線のリーダーで仕事もしながら部下を育て、現場運営をするという役割が求められているため、教育はまず知識面のところに重点をおいています。
職長さんになると今度は班を3つぐらい持って職場運営していく必要があり、特に先ほどいった5大任務をしっかり運営して結果をださないといけないので、役割認識と行動のところを学んでもらう教育になります。
さらに工長さんになると、3つ4つの係をまとめていくので、もっと上位方針から具体的に各係へどのように目標を展開していくのかを身に付けてもらいます。
工長になると各現場を管理・監督して、チェック機能が重要になってくると思います。
目標展開や現場の管理監督についての教育を集合教育でやって、実際に現場で実践したことをレポートにまとめて最終的には職場の上司に成果報告会までやるようなプログラムにしています。
成富
どの程度の期間で教育を実施しているのでしょうか?
栄
期間としては半年ぐらいのスパンで実施しています。
その間に3回の集合研修と報告会を組みこんでいます。
現場での活動はすぐ結果がでないこともありますので2ヶ月とびぐらいで半年間の教育になります。
成富
ありがとうございます。
第一線監督者の集い:九州ではどのような方に発表してもらいたいですか。
栄
なるべく現場に近い立場の人で、現場から離れていたとしてもあまり期間があいてない方がいいかとおもいます。
自社の現場で「何が一番苦労するか」ということが分かっている方が発表する事が大事だと思います。
製造現場というのは一人よりチームで仕事をするところが多くて、人数規模は数名から数十名になるのでしょうけど、そこで一番苦労しているのは人間関係作りと強い職場を作るためには何をやるべきか、というところだとおもいます。そのあたりの苦労した話や人間関係を作るために実践した工夫などの話を体験談として聞きたいです。
成富
今まで聞いた他社さんの事例でこういう事例が良かったというのはありますか?
栄
昨年だったら日産さん発表は職長さんクラスの発表で、現場に近い生の声みたいなところが良かったですね。
発表も上手だったのでなおさらそういうイメージを受けましたね。
素直に一番みんな聞きたい内容かなと思いました。
成富
ありがとうございます。
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