トヨタ自動車九州その4|やり方を変えたきっかけとは?
畑野
最初は「こうやれ」と指示を出していたそうですが、ご自身がそのやり方を変えようと思ったきっかけはあったのでしょうか。
篠原
私は、もともとそういうやり方が好きではなかったのですが、係を任されたことで、早く結果を出そうという思いが先に立ち、結果を追い求めるほうが強くなってしまっていました。
そこはひとつの反省点です。
私自身がいろいろな上司の方について仕事をしてきましたが、その方たちは私の意見を聞いてくれましたし、私の考えをうまく引き出してくれました。
おかげで私としては達成感を持ちながら、仕事をすることができていたのです。
だから、考えを変わったというより、過去を振り返り、原点に返った感じですね。
畑野
いろいろな考えの方がいらっしゃるなか、その意見はどう調整されましたか。
篠原
確かに、ぶつかり合いもありましたが、お互いにいいたいことは言うべきであって、納得できないならそれも言うべきだと思います。
私も加わってしっかりと話し合いをする。しっかり議論をしたうえで、
方向性を導きだすようにしています。時間はかかりますが。
強制的に「こうやれ」と指示を下したり、相手の意見が間違っていると断じたりするのではなく、「こうしたほうが速くなる」とか「よくなる」と理由を説明しながら、しっかりと議論するようにしています。