TOTOその5|製造課全体で協力し合った成果とは?
斎藤
次に工藤さんが取り組んだのは、ご自身の職場の活動を、課全体の活動につなげていこうというものでしたね。
工藤
結果が出て、実際にすごく働きやすくなったということが大きな理由です。
あとは上司から勧められたセミナーの成果を広めるべきだとも考えていました。
広めることにより、電子機器製造課全体が良くなると思い、発信したところ、全体で協力していこうという話になりました。
こういうとき、反対の意見もあるものですが、自分たちの実例をもと説得にあたりました。半信半疑の部分もあったかもしれませんが、協力してくれることになりました。
その結果、ライン・セル工程だけでなく、電子機器製造課全体でボトルネックを探すようになったのです。
斎藤
会社にQC活動のベースがあったということも、うまく進められた理由かもしれませんね。
工藤
それはそうだと思います。
1つ例をお話すると、われわれの職場は自動機工程、ライン工程、セル工程、部品庫があります。
このうち、自動機工程だけが交代勤務をしています。
交代勤務をすることでライン、セル工程の1日分をまかなっている形です。
そこが一番時間をかけていましたから、ボトルネックを早くつぶし、3交代が2交代で済むようにしようと今も活動を継続しています。
少し効果が出てきて、フルの3交代制をこれまで敷いてきましたが、朝の2時間だけは稼働しなくても対応できるようになりました。
斎藤
それは自動機工程の中だけで取り組んでいたらできなかったことで、セル工程や部品庫などといっしょに活動したからできたのでしょうか。
工藤
そうです。
他の工程から違った見方の意見が出てきて、さまざまな視点で改善策が議論されたということも成功の鍵だったと思います。
(その6へつづく)