TOTOアクアテクノインタビューその2|自分を変えたきっかけとは?
第11回 第一線監督者の集い:福岡(旧第一線監督者の集い:九州) 最優秀事例賞受賞者のTOTOアクアテクノ 製造部製品課(小倉工場)製品4係組長 久野理恵様にお話を伺いました。日本能率協会の成富一仁がインタビューします。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
自分を変えたきっかけとは?
成富
第一線監督者の集いで発表された内容で最も困った部分はどこでしたか。
久野
1番困ったというか、難しかったのは、自分自身の考え方を変えることでした。
物の見方を変えることが、自分の中でなかなかうまくできなかったですね。
それまではずっと、やってきたことの積み重ねで、今の自分があると思ってきました。
そうやってきて監督者に任命されたわけですから、今までは「自分は間違っていない」、「自分のやっていることはある程度正しいはずだ」との固定概念があったのです。
その考えに疑問を持ち、マネジメントの仕方を変えていこうと思うまでが、私のイライラ期で心の中がくすぶっていた時代でした。
うまく物事が運ばないなら、何とかしなければなりません。
「自分個人の問題ではなく、会社に貢献しなければいけない」と考えるうちに、それまでの自分の考えに疑問を感じるようになりました。
それとメンバーが、月曜日に会社に来るのが楽しくなるような職場に変えたいとも考えていました。
そんなとき、知り合いからコーチング研修に誘われ、それが自分を変えるきっかけになったのです。
成富
コーチング研修のどのような部分が、自身を変えるきっかけになったのでしょうか。
久野
コーチングの先生は、決して答えを教えてくれません。
「どんな職場になったら、あなたはいいの」とか「あなたならどんな職場で働きたい」と、ただ質問を繰り返すだけです。
その問いかけに対し、「こういう上司がいいな」、「こんな職場だったらいいのに」と答えていました。
やがて、自分のいま在る姿と、「こんな人にいてほしい」と思う上司を見比べるうちに、少しずれがあるように感じ始めたのです。
自分の思い込みや体験してきたことが必要なときもあると思いますが、物の見方に主観が入っていることにも気づきました。
それで「本当に今のままでいいのだろうか」と思うようになりました。
研修での先生からの質問に答えるうちに「ああ、全然できていなかった」、「これはいかん」とはっきり分かるようになってきました。
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