ダイハツ工業インタビューその3|理想の第一線監督者像とは?
目標を掲げ、率先垂範すること。何より大切なのは、それぞれが「考える」習慣を身につけること。何にでもとことんこだわる恩師の教えが、活動推進の原動力となった。
第33回第一線監督者の集い:名古屋 最優秀事例賞受賞者のダイハツ工業株式会社 川村茂豊さん(本社(池田)京都工場 第2製造部 プレスボデー課 副主任)に日本能率協会事務局(JMA)がお話を伺いました。(以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
理想の第一線監督者像とは?
JMA
この第一線監督者の集いは、何かをやって生産性や品質が向上したという結果を発表する催しではありません。
リーダーシップの取り方や、周りをどう巻き込みながらチーム・組織が目的に向かってどのように活動を行うのか。またそれによって職場がどのように変わったのか、人の行動こそがこの大会の大きな焦点になります。
まさに発表が焦点に合致した内容だったのがよかったと思います。
自分はあくまでも職場のみんなの代表という川村さんの姿勢もよかったと思います。
川村様ご自身の中で工場長は理想の第一監督者であり、目標とされている上司なのですか。
川村
そうです。恩師のような存在です。
特命チームに私が配属された当時の課長でした。
非常にプレッシャーもありましたし、いろいろな意味で分からない状態でしたので、マンツーマンでずっと指導いただいたこともありました。
JMA
工場長様の指導・育成方法はどういったタイプなのですか。
来嶋
どちらかというと緻密なタイプですね。
まず戦略立てて、それを私らに言い聞かせて、あとは自由にやらせてもらえるタイプです。
頭ごなしに「あれやれ!これやれ!」とは言わないですね。
考え方だけきちっと説明されて、あとは自分達の自由にしなさいという感じです。
川村
生産ラインにいた頃は、やるべき事がきっちり決められている中で仕事をしていましたが、特命チームでいきなり「課題を見つけ自分たちで考えてやれ」というような環境に置かれ、自分で進めている改善のやり方のどこが問題なのだ、と指導されました。
「こだわり」を持つことの大切さとは?
JMA
キチッとした目標を掲げ、たどり着くまでの手法や手段、やり方は任せるということなのですね。
出てきた目標については全面的にコミットするから、あとは応援するという感じなのかもしれませんね。
今回の発表の中で、川村様の行動に近いものがあったと思いますがいかがですか。
川村
やはり、そのように育てられてきましたので、自分が何かしていこうと思った時には目標を掲げ、自分で考えて行動することをセットで考えて進めていくことを、常日頃からやっています。
大槻
日頃から一番言われているのは、なんにでもこだわれということです。
例えば、目標にしても、考えている内容を伝えると、まず目標ランクを上げられます。
「そこまでこだわってやれ!やり切れ!」と。
レクリエーションでもそうです。
会社内の綱引き大会一つとっても、てっぺんにこだわれ、徹底的にやれと言われます。
遊びも仕事も 自分で作戦をたてて目標達成せよという姿勢が工場長の指導です。
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