長野オリンパスその8|下村さんを見守った感想とは?
斎藤
かなりいろいろとお悩みになったことで変化が生まれたと思います。
下村さんご自身が変わり、それに伴って職場全体が変わっていく様子を、どのようにご覧になっていらっしゃいましたか。
須田
チームリーダーに指名し、大きな課題も与えて苦戦しているというのは、当然分かっていました。
ただ、すぐに手助けしてしまうと、言ったとおりにやるだけになってしまいますし、結局職場全体にも一体感が生まれないなと思ったので、私自身は半年間我慢すると腹に決めて、半年間は口を出しませんでした。
悩んでいる姿を見て「大丈夫かな」と心配して3か月くらいハラハラドキドキしていたのですが、だんだん動きが良くなってきて確実に良い方向に進んでいたので安心し、もう一切口を出さないことが自分の役割だなと思って見守りました。
斎藤
口を出さないことが役割とは、大きな覚悟がないとできないと思いますね。
須田
口を出して「こうしろ、ああしろ」と言いたいのですが、それを言ったら今回下村に任せた意味がないと思ったので、我慢を通しました。
斎藤
「もっとアドバイスしてよ」という気持ちはありませんでしたか。
下村
多少はありましたが、そういうお気持ちを何となく私自身も察していました。
須田
私自身もやはり彼を信頼していたからこそチームリーダーに推したという経緯がありますので、とことん信じていました。
(その9へつづく)