トヨタ紡織その1|職場での役割と抱えていた問題とは?
「第6回第一線監督者の集い:仙台」で企画委員会特別賞を受賞したトヨタ紡織猿投工場・シート製造部・ウレタン製造課班長の近藤友貴様、近藤様の上司の猿投工場シート製造部部長の村田義幸様、同製造課工長の桝谷光展様、同工場TQM推進グループ主任の水流博道様にお話を伺いました。
(聞き手:日本能率協会 斎藤由佳/以下敬称略、お役職はインタビュー当時)
斎藤
第一線監督者の集い仙台の企画委員会特別賞受賞、おめでとうございます。
早速ですが、現在の社内でのお立場や役割についてお聞かせください。
近藤
私はウレタン製造課に所属しています。
ウレタンは自動車のシートやドアトリムなどの内装製品の1つで、シートの乗り心地を左右する重要な製品です。
ラインを簡単に説明すると、金型に原料を注入し、型閉じ・発泡成形の後、取り出すというものです。
大型設備を使うため、従来は男性が最前線で活躍するという職場でした。
現在、私が受けもつ班には18名のメンバーがおり、そのうち部下は15名です。
その多くが派遣社員の方です。外国籍の方も多いです。
その中での私の役割は、上司と部下のパイプ役や、工程の管理になります。
斎藤
男性職場といわれるラインでリーダーを任されたわけですね。当時はどんなふうに感じていましたか。
近藤
まず自分が班長になった時点で、知識や技能などが全く足りていないという自覚があり、自分でも頼りないと思っていました。
また、自分で感じているということは、周りもそう思っているに違いないと感じていました。
一方メンバーは、何か行動するにしても「誰かがやってくれたらいいな」「誰かがやってくれるでしょう」という感じで、自主性やまとまりがありませんでした。
こうした状況を打破したいと思い、自主性があってチームワークができる職場にすること、そのために自分の力をつけるべく資格を取ること、この2つをやりきろうと決意しました。
(その2へつづく)