ダイキン工業インタビューその1 | 6S活動と現場での取り組みとは?
第12回 第一線監督者の集い:福岡(旧第一線監督者の集い:九州)参加者のダイキン工業株式会社 吉岡様(空調生産本部堺製造部製造第1課チーフ)、竹之内様(空調生産本部堺製造部製造第1課組長)、奥田様(空調生産本部堺製造部教育・技能伝承担当課長)に日本能率協会の平井がお話を伺いました。(以下敬称略)
6S活動と現場での取り組みとは?
平井
本日はダイキン工業 空調生産本部堺製造部 製造第1課チーフ 吉岡様に、日本能率協会の平井がインタビューいたします。
昨年、吉岡様に『第一線監督者の集い:福岡』にて発表していただきました。
本日は、発表された取り組み内容や参加された感想についてお話をお伺いしたいと考えております。
まず最初に、現在の吉岡様のお仕事の内容を簡単にご説明ください。
吉岡
監督者の集いに参加させていただいたときは、板金・塗装ラインのチーフでした。現在は竹之内組長の下で板金・塗装ラインの組長代行をしています。
業務内容は主に板金ライン、塗装ライン全体の管理です。起きた出来事に対し、その都度対処していく仕事になります。他には在籍しているメンバーのケアや改善活動、不良品削減活動をしています。
平井
昨年発表していただいた資料を本日、もう1度読んできました。いくつかとても興味深い取組みに関してお話しいただいていたので、本日はそちらに関しても教えていただければと思います。
『全員参画6Sオリンピック』というイベントに出場したことが発表されていました。
これはどういった取り組みで、仕事と直接関係する内容なのでしょうか。
確か『改善提案の件数を競い、表彰される取り組み』だと記憶しているのですが・・
吉岡
詳しくいいますと、6Sつまり整理、整頓、清掃、清潔、しつけ、士気に関し、組内でさまざまな改善活動をします。
その提案件数と提案内容をランクづけした点数で競い合うものです。個人の部と組別、部門別の部があり、私は個人の部で第2回の金賞をいただきました。
平井
件数と内容が優れているかを競うものなのですね。
このイベントは全員が参加するのですか?
吉岡
そうです。
誰でもチャンスがあります。
奥田
正社員、派遣社員を問わず、全員です。
グローバルオリンピックとは?
平井
その他にも『グローバルオリンピック』という催しにも出場されたとご発表いただきました。これも皆さん全員参加される催しなのでしょうか。
それとも吉岡さん自ら、モチベーション高く立候補して参加したのでしょうか。
吉岡
やる気は多分、誰よりもありますよ。
ダイキンの社内で『ダイキン技能オリンピックグローバル大会』というイベントが開催されていて、実際に製造現場の職員がそれに出場して技能を競い合っていました。
全世界の頂点を目指す姿に感銘を受け、かっこいいと感じました。
その中に板金加工という部門があり、私も上司に教育に行かせてほしいとお願いしてチャンスをいただきました。もともと改善活動やものづくりが好きでしたから、ダイキンのマイスターに板金加工のイロハを教えてもらって練習しました。その結果、『ダイキン技能オリンピックグローバル大会』で金メダルをいただいたのです。
平井
金メダルはなかなか取れないものですよね。
奥田
弊社では後世に残していかなければいけない技能10職種を「戦略技能」と位置づけ、伝承活動をしています。
ろう付け、溶接などなのですが、板金加工もその1つです。
それぞれの職種で国内をはじめ、欧州、アジオセ、中国、北米などから代表が出てきて2年に1度、腕前を競い合っているのです。
平井
『これに出てみたい』や、『これを学びたい』と意欲がある方を、周りがサポートして『やってごらんよ』という背中を押してくれる風土があるような印象を受けました。
吉岡
そうですね。ほしがる人には与えてくれる会社です。
竹之内
基本的には全員が参加できるようになっています。
平井
参加が決まった人が良い結果を出せるよう、フォローしているわけですね。
奥田
通常の業務の中でもこういう競技に出るため、練習することもあります
練習時間の確保も職場の中で周りがサポートしています。
職場ごとにやり方が変わる部分はありますが、みんなが後押ししているところは同じです。
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